TTArtisan 40mm F2 実写レビュー|Lマウントで軽さと描写を両立する単焦点レンズ【LUMIX S9で使ってみた】

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小さくて軽い単焦点が1本欲しい。
でも、できれば価格も抑えたい…

そんな気持ちで手に取ったのが「TTArtisan 40mm F2(Lマウント)」でした。

Yuzu

発売してすぐは在庫が少なかったようですが、最近は在庫があるようです。

TTartisanについて、最初は“中国メーカーの低価格レンズ”というイメージから、正直そこまで期待していませんでした。

ところが実際に使い始めると、金属ボディの質感、扱いやすいサイズ感、そして予想以上にしっかり写る描写に良い意味で驚かされました。

40mmという画角はスナップにも日常の記録にも使いやすく、LUMIX S9のような小型ボディとの組み合わせなら、持ち歩きがとにかく快適。

この記事では、ガジェット好き・カメラ好きの一人として、実際に使って感じた「良さ」と「気になった点」を、正直にレビューしていきます。

Yuzu

私は現在LUMIX S9を使用しています。
そのため、S9での使用感をメインにご紹介します。

目次

特徴

外観と質感は価格以上にしっかりとしている

まず手に取って感じたのは、想像以上にしっかりしている質感です。

TTArtisanは低価格帯のメーカーという印象がありますが、40mm F2は金属ボディで安っぽさが一切ありません。

落ち着いた外観で、S9のミニマルなデザインともよく合います。

Yuzu

むしろS9ボディの方がプラ中心の作りなので若干レンズに負けてる感…

サイズ感も非常にコンパクトで、LUMIX S9との組み合わせはバランス最高。

重さも約170gほどで、とにかく軽く、休日にバッグへ入れておいてもまったく邪魔になりません。

これまでカメラリュックを持って外出していたのがボディバッグに代わりました。

絞りリングが思った以上に便利

このレンズには、クリック感のある絞りリングが搭載されています。

電子ダイヤルで絞りを変えることに慣れていると「別になくてもいいのでは?」と思いがちですが、使うと意外と便利。

  • 感覚的に“カチッ”と操作できる
  • 絞り値を一目で確認できる
  • 微妙な露出の追い込みが直感的にできる
  • S9との組み合わせではボディのダイヤル操作をISOとSSに振り分けられる

この少しアナログな操作感がS9のシンプルさとよく馴染み、撮影していて“触っていて楽しいレンズ”という印象に繋がっています。

特にダイヤルが少ないS9では、絞りリングがついていることで、F値を直感的に扱うことのできるセクションが1か所増えます。

2つしかないダイヤルをSSとISOに振り分けることで、撮影時にワンタッチ操作を実現できます。

Yuzu

小さいS9ならではのレンズかも。

中心はしっかりかつ開放は柔らかめな描写

F2.8

中心部の解像は、価格以上に優秀です。

エッジの立ち方、細部の写りも自然で、スナップ撮影なら十分以上の描写力があります。

開放F2ではやや柔らかい描写になるものの、“甘い”と感じるほどではなく、雰囲気のある柔らかさといった印象。

周辺の解像はやや控えめで、きっちり隅までシャープにしたい場合は F2.8〜F4 まで絞ると安定します。

ですが、さすがに周辺の解像度は純正の単焦点レンズには劣る印象です。

日常撮影やSNS用であれば全く問題なく、むしろ軽いテイストのスナップならこの柔らかさは心地よいレベルです。

ゴーストが出やすく逆光にはやや弱いか

ISO100 f9 1/1300s ゴーストが中央付近に出ています
ISO200 f4 1/1300s 太陽光フレアが目立っています。味といえば味です

このレンズは逆光耐性が少し弱めです。

画面内に太陽光などの強い光源が入ると、フレアやゴーストが出やすい傾向があります。

ただし、これは設定と気遣いでかなり改善できます。

  • F4〜F5.6に絞る
  • 角度を少し変える
  • レンズフードを使う
Yuzu

このレンズの味だと割り切って使うのも良いと思います。

AF性能は十分実用的。ただし過信は禁物

AFは、日常スナップの範囲であればまったく問題なく、S9との組み合わせで軽快に動作します。

静止した被写体ならスッと合焦し、迷う場面も少なめ。

ただし、以下のような場面では少し弱さを感じました。

  • 被写体の動きが速いとき
  • 暗めの環境(被写体コントラストが弱い場面)
  • 逆光で明暗差が大きいシーン

S9のAF自体は強いのですが、レンズ側のモーター特性は“高速タイプ”とは言えません。

ピント合わせの際に少しですがレンズ内部から「ジーコジーコ」と音がするので、高速フォーカスは少し苦手かなとも感じます。

スナップ用途なら不満はなく、「この価格帯なら十分以上」という印象です。

Yuzu

“静止しているものを撮る”なら全く困らない。

動画撮影ではブリージングが気になる場面も

動画用途でも使えますが、「専用レンズに匹敵するか」と言われると少し厳しめです。

ピント移動をしたときに画角がわずかに変わる“フォーカスブリージング”があり、ピント送りを多用する動画スタイルだと気になる場合があります。

  • ブリージングあり
  • ピント移動の速度はやや控えめ
  • 低照度ではAFが迷うことあり

とはいえ、Vlogのような「歩きながら撮る動画」や「風景・日常の記録」なら十分。

むしろ軽量で扱いやすいメリットのほうが勝ちます。

Yuzu

“ガチ”じゃなければ普通に使えるレベル。

40mmという画角は驚くほど万能

使い始めて実感したのですが、40mmという画角は本当に扱いやすいです。

35mmの“少し広い”感じと、50mmの“少し狭い”感じのちょうど中間で、被写体との距離感がとても自然。

  • 街スナップにちょうどいい
  • テーブルフォトもいける(そこまで寄れないけど)
  • ポートレートもこなせる
  • S9のコンパクトさと相性が良く、“威圧感なく撮れる”

S9の「どこにでも持っていけるカメラ」という良さを、さらに引き出す焦点距離だと思います。

ここまでの中間まとめ

ここまで使って感じたこのレンズの印象をまとめると、以下のようになります。

良かったところ

  • 金属ボディで質感が高い
  • 短く軽量コンパクト
  • 中心の描写は価格以上に良い
  • 絞りリングが操作しやすい
  • 40mmという画角が万能
  • コスパの高さ

気になったところ

  • 開放はやや柔らかい
  • 周辺解像は控えめ
  • 逆光耐性は強くない(しかし味にはなる)
  • AFは純正レンズに比べるとそこまで高速ではない
  • 防塵防滴なし

他レンズとの比較

TTArtisan 40mm F2 を検討する上で、Lマウントで現行販売されているレンズと比較すると、レンズの立ち位置がより分かりやすくなります。

ここでは「スナップ・日常撮影で候補になりやすい単焦点レンズ」を中心に、現在入手可能なレンズだけで比較します。

LUMIX S 50mm F1.8

・軽量で純正らしい安心感
・AFが安定して速い
・50mmで背景ボケが作りやすい

LUMIX純正の単焦点でコスパの良いレンズ。
AF速度・信頼性・逆光耐性など、「総合力ならこれ」という一本です。
キットレンズにもなっていますが、値段以上に取りまわしやすいレンズです。

しかし、TTartisan 40mm f2ほどコンパクトではなく、画角が50mmなのでスナップ用途では少し狭く感じる人もいるかもしれません。
手軽に持ち出したい人には少し大きめです。

ポートレート・物撮り寄りの人向け

Yuzu

S9に装着したところ。見た目はそんなに悪くない!
ただ、長さはあります。

LUMIX S 35mm F1.8

・35mmの広さが扱いやすい
・描写が安定してシャープ
・屋内でも撮りやすい

S9との相性も良く、純正ならではの安心感があります。
40mmより画角が少し広く、いわゆる標準的な画角といえます。

AF・描写・逆光耐性すべて無難に優秀で、迷ったらとりあえず買って問題ないレベル。

しかし、これも50mmf1.8と同じで少し大きい&ちょっと高い。
手軽に持ち出したい人には少し大きめです。

Yuzu

通常の単焦点レンズとしてはコンパクトなんだけど…
より機動性を求めるには少し大きいというレベル。

オールラウンダーに撮りたい人向け

SIGMA 45mm F2.8 DG

・コンパクトで質感が高い
・“雰囲気描写”が得意
・背景ボケは控えめ

SIGMAのContemporaryシリーズのコンパクト単焦点。
描写は少しクラシック寄りで、コントラストが高すぎず、柔らかい雰囲気が楽しめます。

TTartisan40mmf2よりほんの少しだけ長さがありますが、十分コンパクトな部類です。
LUMIX純正単焦点と比べてもかなりコンパクトです。

F値は2.8と控えめですが、その分軽量で作りも良いのでスナップに最適。

→ スナップに最適。“空気感”を撮りたい人向け

TTArtisan 40mm F2の立ち位置とは?

現在販売されているレンズの中で整理すると、役割がはっきり見えてきます。

  • 純正の安定感(35mm/50mm F1.8)
     → 迷ったらこれ。安心して使える。
  • 雰囲気描写(SIGMA 45mm F2.8)
     → クラシックな描写が好きな人向け。
  • 軽量・コンパクト・低価格(TTArtisan 40mm F2)
     → S9などの軽量化に最も自然にフィットする“軽快スナップ用”レンズ

こうして並べると、TTArtisan 40mm F2は「軽さ × 金属ボディの質感 × 価格」を重視する人の最適解と言えるのではないでしょうか?

まとめ

結果的にTTArtisan 40mm F2(Lマウント)は、使う前に抱いていた「低価格レンズへの不安」を良い意味で裏切ってくれました。

  • 金属ボディの高い質感
  • 小型軽量でS9との相性が抜群
  • 中心はしっかりとした解像感
  • 優しい開放描写
  • スナップにちょうどいい40mmの画角
  • そして何より価格が手頃

もちろん、逆光耐性や周辺解像などの弱点はありますが、それを上回る“気軽さ”と“楽しさ”があり、日常使いのレンズとしては必要十分。

「軽くて、使いやすくて、ちゃんと写る単焦点が欲しい」

そう考える人にとって、このレンズは非常に魅力的な選択肢になるはずです。

特にLUMIX S9のような小型のボディとは相性が良く、カメラを持ち出す機会が自然と増える、そんな1本だと感じています。

気軽なスナップセットを組みたい人、単焦点デビューしたい人、コスパの良いレンズを探している人には胸を張っておすすめできるレンズです。

気になる方は、ぜひ以下から覗いてみてください!

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この記事を書いた人

デスクのカスタマイズを推し進める20代後半の会社員。
家の造作デスクへ穴を空け、モニターアームを設置してテレワーク環境を構築。そこから小さいデスクの可能性を追求するように。

デスクトップにM2MacMiniと自作のWindowsミニPC。
持ち運びにはMacBookPro。
キーボードはHHKBType-SとMXMechanicalMini、MXKeysMiniを日替わりで使用。マウスはMXMaster3sがお気に入り。
デスクの可能性を広げる様々な取り組みやガジェットを紹介しています。

2025年には動画生成AIでのコンテンツ作成を本格的に開始。
作成したAI動画がYouTube Shortsで10万回再生を記録。
PolloAIのCP(クリエイティブパートナー)でもあり、生成AIについての情報も今後発信予定。

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