ここまで使える!おすすめの安いミニPC3選の比較と選び方

デスクツアー記事を作成しました

目次

2万円台でも“ちゃんと使える”ミニPCが買える時代です

今は2〜3万円台で買えるミニPCの中に、「日常用途で十分な性能を持った製品」が複数存在しています。

しかも、その多くがメモリ8GB以上・SSD256GB以上を標準搭載し、動画視聴やネットブラウジング、簡単な文書作成といった用途であれば、問題なく動作するスペックを備えています。

では、なぜここまで価格が下がっているのでしょうか?それには次のような背景があります。

  • インテルのAlder Lake-N世代CPU(例:N100/N97/N95など)が普及し、低価格帯でも十分な性能が確保できるようになった
  • 中国系メーカー(NiPoGi、Beelink、GMKtecなど)の台頭により、価格競争力の高い製品が次々に登場している
  • ファンレス設計やコンパクトボディなど、構成要素を絞ることでコストを最小限に抑えられるようになった

これらの変化によって、「エントリー向けPC」の水準が底上げされ、2万円台でも「性能面での妥協が少ないミニPC」を選べる状況が生まれています。

本記事では、“安くて良いミニPC”を客観的なスペック情報に基づいてご紹介します。

Yuzu

スペック比較と性能分析に基づいた記事としてお読みいただければ幸いです。

なぜ今、安いミニPCが“買い時”なのか

ここ数年、PC市場では高性能化と価格の低下が同時に進んでおり、特にミニPCの価格帯が大きく変わってきました。

かつては5〜6万円以上が当たり前だった小型PCが、現在では2〜3万円台でも購入できるようになっており、しかもその中には“ちゃんと使える”製品が数多く存在しています。

ただ安くなっただけではありません。
「十分な性能を備えたミニPCが、なぜここまで手頃な価格で買えるのか」には、いくつかの背景があります。

その中でも特に大きく影響しているのが、CPUの進化、製造体制の合理化、そして部品価格の下落という3つの変化です。

Alder Lake-N世代のCPUが低価格帯に普及

まず注目すべきは、Intel製の省電力CPU「N100」「N97」「N95」などの普及です。
これらはAlder Lake-N世代と呼ばれ、いずれも4コア4スレッド構成でありながら、TDP(熱設計電力)は6〜15Wと低く、ファンレス設計や小型筐体への実装に適しています。

たとえば、N100は最大3.4GHzで動作し、Chromeの複数タブ使用やYouTubeのHD再生、Zoom通話、WordやExcelといったオフィス用途など、日常的な作業を安定して処理できる性能を備えています。
こうしたCPUの登場によって、「価格が安い=性能が足りない」というイメージは過去のものになりつつあります。

中国系メーカーの台頭とコスト最適化

次に挙げられるのが、「NiPoGi」「Beelink」「GMKtec」などの中国系メーカーによる市場の変化です。

これらのブランドは、OEM生産体制や独自の物流網を活用して、部品調達から製造、販売に至るまでのプロセスを効率化しています。
その結果、価格を抑えつつも、品質を一定以上に保った製品を安定供給できるようになりました。

筐体の質感や静音設計、VESAマウント対応といったユーザビリティ面も強化されており、もはや「中華製=粗悪品」という時代ではありません。
日本市場向けに日本語マニュアルを付属させたり、Amazon上でのサポート体制を明示したりするなど、信頼性を高める取り組みも進んでいます。

メモリやSSDの価格が下がった

構成部品の価格下落も大きな要因です。
特にメモリやSSDの価格は大きく下がっており、今では16GBメモリと512GB SSDを搭載したモデルでも、2〜3万円台で手に入るようになりました。

しかも、eMMCといった低速ストレージではなく、SATAやNVMeといった高速なSSDを採用するモデルが主流となっています。
これにより、Windowsの起動やアプリの立ち上げもスムーズで、「安い=遅い」という不満はかなり解消されています。

こうしたスペック面での充実もまた、安いミニPCが“選ぶ価値のある製品”になった大きな理由の一つです。

2〜3万円台で買える!安くて優秀なミニPCおすすめ3選

ここでは、2〜3万円台で購入できる実用的なミニPCの中から、特にスペックのバランスと価格の釣り合いが良好な製品を3つ厳選して紹介します。

いずれもAmazonで取り扱いがあり、入手性が高く、コストを抑えたい方にとっては非常に魅力的なモデルになっています。

NiPoGi N95 Mini PC

NiPoGiは、Amazonでも広く認知されている中国系ブランドの一つです。
このモデルは、Intel N95(Alder Lake-N)を搭載しており、最大3.4GHz動作、4コア4スレッド構成となっています。

メモリは16GB、ストレージには512GB SSDを搭載しており、スペックだけを見れば上位モデルにも匹敵します。
注目すべきは、その構成にもかかわらず、販売価格が2万円を切っていることです。

N95はN100よりもわずかに性能が劣るものの、日常用途(ウェブ閲覧、オフィスソフト、動画再生)ではほぼ体感差はありません。
コスパ最重視で選ぶなら、現時点で非常に優秀な選択肢です。

GMKtec G5

GMKtecもまた、静音性や筐体設計の完成度に定評のあるブランドです。
G5モデルはIntel N97を搭載し、N100よりもやや高クロック(最大3.6GHz)で動作します。

メモリは12GB、ストレージは256GB SSDという構成で、日常用途には十分な性能を備えています。
筐体は非常にコンパクトで、ファンレスに近い静音設計、かつVESAマウントにも対応しているため、デスク裏への取り付けにも適しています。

価格帯はおおむね2万6千円前後。セール時には2万円程度になります。
メモリ容量とストレージサイズをどう見るかによりますが、動作速度と設置性を重視する方にはおすすめです。

Beelink Mini S12 Pro

Beelinkは小型PC市場で一定の信頼性を獲得しているブランドで、レビュー数も多く、技術サポート面の安心感があります。
S12 ProモデルはIntel N100を搭載し、16GBメモリと500GB SSDという安定構成を持ちながら、約2万2千円ほどで販売されています。

特筆すべきは、Wi-Fi 6とBluetooth 5.2に対応している点で、通信まわりの快適性が高いこと。
また、HDMI出力ポートが2つあり、デュアルディスプレイ構成にも対応しています。

総合的に見て、「安定性」と「多用途性」を重視するユーザーには最もバランスが良い1台といえるでしょう。

後悔しないためのミニPCの選び方|スペックで見るべき5つの基準

ミニPCを価格だけで選ぶと、「想像以上に動作が遅い」「使いたい機能が足りなかった」といった後悔につながることがあります。
特に2〜3万円台の製品は、見た目やスペック表だけでは違いが分かりにくいため、押さえておくべきチェックポイントを知っておくことが重要です。

ここでは、初めてミニPCを購入する人でも判断しやすいよう、性能と実用性を左右する5つの項目に絞って紹介します。

1. CPU(プロセッサ)

最も重要なのが、搭載されているCPUです。
この価格帯で主に採用されているのは、IntelのN100、N97、N95などのAlder Lake-N世代です。

選び方の基準としては、N95でも最低ラインはクリアしており、N97やN100であればさらに安心して使えます。
どれも4コア・4スレッドの構成ですが、動作クロックやTDP(消費電力)に若干の違いがあります。

「とにかく安く」「とりあえず使えればOK」という場合はN95。
「なるべく快適に」「通信や多タスクにも備えたい」という場合はN100やN97を選ぶとよいでしょう。

2. メモリ容量

メモリは8GBが最低ライン、できれば16GBを基準にすると安心です。
特に最近のWindows 11では、8GBでは複数のアプリを同時に立ち上げたときにやや負荷がかかるケースがあります。

メモリはあとから増設できないモデルが多いため、最初から必要十分な容量が載っている製品を選ぶことが肝心です。
16GBあれば、WebブラウジングやOffice作業、軽めの画像編集まで安定して対応できます。

3. ストレージ(SSDの種類と容量)

ストレージは、HDDやeMMCではなくSSD(できればNVMe)であることが最低条件です。
この点は、読み込み速度が段違いであり、OSの起動やファイル操作の快適さに直結します。

容量としては、256GBでも最低限の用途には対応できますが、今後ソフトを追加することを考えると512GB以上が理想的です。
最近では500GBクラスのSSDを搭載したモデルでも2万円台で販売されており、コスパ面でも十分狙い目となっています。

4. インターフェースと拡張性

USBポートの数、HDMI端子の数、LANポートの有無なども見落とせません。
たとえば、HDMIが2系統あるとデュアルディスプレイ環境が組みやすくなりますし、有線LAN端子があると安定したネット接続が可能になります。

また、VESAマウントに対応していれば、モニター裏に取り付けて省スペース運用が可能です。
設置場所に制約がある方は、筐体のサイズやVESA対応の有無もあわせて確認しておきましょう。

5. 通信機能(Wi-Fi・Bluetooth)

Wi-Fiは「Wi-Fi 6(11ax)」に対応していると、無線でも通信が安定しやすくなります。
Bluetoothのバージョンも、最新の「5.2」などであれば、マウスやキーボードの接続時の遅延や不具合が少なくなります。

通信機能はスペック表の下の方に小さく書かれていることが多いため、見落とさずにチェックしておきたいポイントです。

使用目的別!安いミニPCのおすすめモデル早見表

「スペックは分かったけど、結局どれを選べばいいのか分からない」
そう感じる読者は少なくありません。

そこで本セクションでは、ミニPCの主な用途に応じて、どのモデルが適しているかを整理した早見表を用意しました。
ここまでに紹介したモデルの中から、**目的ごとの“最適な1台”**を提案します。

用途おすすめモデル選定理由
ネット・動画視聴NiPoGi N95 Mini PC最安クラスながら16GB/512GB搭載。Web・YouTube・Zoomに十分対応可能
資料作成・事務作業Beelink Mini S12 ProN100搭載で安定感あり。Wi-Fi 6・HDMI×2など拡張性も高く実務に最適
設置スペースが狭いGMKtec G5超小型筐体で静音性も高い。モニター裏にVESA取り付けが可能
テレワーク専用機Beelink Mini S12 Proデュアルモニタ対応・LANポート付きで、在宅ワークに向いている構成
家族共用・2台目PCNiPoGi N95 Mini PC安価で導入しやすく、ブラウジング・動画視聴程度なら問題なし

価格だけでなく、用途に対して十分な性能があるか”**という点を基準に選んでいます。
どのモデルも「日常的な作業でストレスを感じないレベル」でありながら、
導入コストは最低限に抑えられているのが共通の特徴です。

中でもNiPoGi N95は、価格・メモリ・ストレージのバランスが非常に良いため、
「迷ったらこれ」で紹介する1台としてもふさわしい構成です。

まとめ|“安い”は妥協ではなく、合理的な選択肢

これまで見てきたように、2〜3万円台で購入できるミニPCには、もはや「価格相応」という言葉では片付けられない、実用的な性能が備わっています。

N100やN95といった省電力型のCPUが登場し、ストレージやメモリも十分な容量が確保されるようになった今、
いわゆる“安いPC”というカテゴリは、かつてのような「とりあえずで選ぶ妥協品」ではなくなりました。

特に今回紹介したようなモデルであれば、
Zoom通話・資料作成・ウェブ検索・動画視聴といった作業はスムーズにこなせますし、
静音性や設置性にも配慮された製品が多く、自宅や職場での使い勝手にも優れています。

実際、3万円以下で16GBメモリと512GB SSDを搭載した製品が買える状況は、
数年前では考えられなかったことであり、これは明らかに“買い時”のサインです。

もちろん、用途によってはより高性能なモデルが必要になる場面もあります。
ですが「とりあえず使えるPCが欲しい」「コスパ重視で選びたい」「2台目として導入したい」といったニーズに対して、
今のミニPC市場は、十分すぎる選択肢を用意してくれています。

もし、どれにするか迷っているのであれば、
まずはNiPoGi N95 Mini PCのような、バランスに優れた1台から検討してみてください。
価格を抑えながら、満足できる性能をしっかり体感できるはずです。

この記事が気に入ったら
フォローしてね!

  • URLをコピーしました!

この記事を書いた人

デスクのカスタマイズを推し進める20代後半の会社員。
家の造作デスクへ穴を空け、モニターアームを設置してテレワーク環境を構築。そこから小さいデスクの可能性を追求するように。

デスクトップにM2MacMiniと自作のWindowsミニPC。
持ち運びにはMacBookPro。
キーボードはHHKBType-SとMXMechanicalMini、MXKeysMiniを日替わりで使用。マウスはMXMaster3sがお気に入り。
デスクの可能性を広げる様々な取り組みやガジェットを当ブログで紹介しています。

目次