
ラズパイの値段はなぜこんなに違う?モデル別価格と選び方を徹底解説

Raspberry Pi(ラズベリーパイ)は、手のひらサイズながら高性能なシングルボードコンピュータとして、電子工作からNASの自作、工業用まで幅広く活用されています。
しかし、いざ購入しようとすると「同じモデルなのに値段がバラバラで困った」と感じる方も多いのではないでしょうか?ネット通販では、1万円以下で買えることもあれば、同じモデルが1万5千円以上で売られていることもあります。

値段の幅がありすぎて、どれが正規品なのかすら分からない…
本記事では、ラズパイの値段がなぜここまで差があるのかを解説しつつ、モデル別の価格相場、選ぶ際のポイント、さらには「いつ買うのが得か?」という点まで詳しく紹介します。
2025年現在の最新動向を踏まえながら、これからラズパイを購入したい方に向けて、できるだけムダな出費を防げるような視点でまとめました。
ラズパイの値段はなぜバラつくのか?


Raspberry Piは基本的に「安価で手に入るコンピュータ」として広まりましたが、現在ではモデルや販売経路によって価格に大きな差があるのが実情です。
特に、Raspberry Pi 4や5などの上位モデルは、定価に対して数千円〜1万円近く高くなっているケースもあります。その理由には、いくつかの背景があります。
なぜここまで価格がバラつくのか?主な要因を整理します。
- 公式価格と実売価格のギャップ
- 転売・並行輸入・非正規品の存在
- モデルごとの品薄状況と需要の集中
それぞれの項目を順に解説していきます。
公式価格と販売価格の差


Raspberry Pi財団が提示する「公式価格」は、多くの場合ドル建てで設定されています。たとえばRaspberry Pi 4 Model B(4GB)は、公式には約55ドル程度です。
しかし、国内の販売価格はこれにとどまりません。実際にAmazonや家電量販店、通販サイトで確認すると、1万円以上の価格がついているケースもあります。
また、国内では技適マーク(無線機器の認証)が必要なため、正規代理店を通じた流通ではその分コストが上乗せされやすくなります。
一見すると「高すぎる」と思われがちですが、安全に国内で使えるラズパイを選ぶうえでは必要なコストとも言えます。
転売・並行輸入品・互換品が混在


ネット通販では、公式価格から大きく逸脱したラズパイが多数見受けられます。その多くは、転売目的で仕入れられた商品や、海外からの並行輸入品です。
中には、技適未取得の海外モデルがそのまま販売されている場合もあります。これは日本国内での使用が原則法的に認められていないため、注意が必要です。
購入時には「技適マークの記載があるか」「正規代理店からの販売か」を必ずチェックしましょう。
人気モデルは常に品薄
Raspberry Piは教育機関や法人利用にも広く使われているため、新型モデルや中間容量モデル(たとえば4GB RAM搭載など)は常に在庫がひっ迫しやすい傾向にあります。
また、半導体の供給不足や物流の停滞、世界的な需要増といった影響で、品薄状態が長期化することもあります。
とくに「Raspberry Pi 5」は登場直後から入手困難が続き、国内価格は安定しにくい状況が続いています。
価格の動きは常に変動しているため、信頼できる販売ルートでこまめにチェックしておくことが大切です。
モデル別・ラズパイの価格比較【2025年最新版】


Raspberry Piには複数のモデルが存在しており、それぞれにスペックや用途、価格が大きく異なります。
ここでは、代表的なモデルごとに国内での実勢価格と特徴を整理します。
参考価格は、2025年5月時点でのAmazonや正規代理店の販売状況を基にした目安です。
Raspberry Pi 4 Model B の相場と特徴


Pi 4は2023年頃まで主力モデルとして広く流通しており、現在も安定して入手できる機種のひとつです。
RAM容量の違いで価格が大きく変わります。



今から買うならそんなに値段が変わらない5を買う方がいいかも…


Raspberry Pi 5 の価格動向と違い


2023年末に登場した最新モデル「Raspberry Pi 5」は、性能が大幅に強化されており、RAMの種類やPCIe対応など、従来機と明確な違いがあります。
最近は流通量も安定してきたイメージです。



おすすめは8GB!
大体のことは事足ります!



必要なものが揃っているキットもそんなに値段が高くないのでおすすめです!


Zeroシリーズなど、廉価モデルの価格


Raspberry Pi Zeroシリーズは超小型で省電力なため、簡単なセンサーノードや携帯型プロジェクトに適しています。価格も他モデルに比べて安価ですが、スペックも限られるので注意が必要です。
- Pi Zero 2 W:3,000〜4,000円
どのラズパイを選ぶべき?用途別おすすめモデル
ラズパイはモデルによって性能や端子構成、消費電力が異なるため、「何に使いたいか」で最適な選択肢が変わります。ここでは代表的な使用シーンごとに、適したモデルを紹介します。
価格と性能のバランスを見ながら、用途に合った1台を選ぶのが賢い買い方です。
自作NASやVPNサーバーに使いたい場合


ネットワーク接続型のストレージ(NAS)やVPNゲートウェイを構築する場合、一定の処理性能と安定した接続性が求められます。
この用途であれば「Raspberry Pi 4(4GBまたは8GB)」以上が基本となります。USB 3.0とGigabit Ethernetを搭載しており、外付けSSDとも相性が良好です。



私もNASとして使用しています!


プログラミング学習や電子工作に使う場合
PythonやScratchなどの学習、GPIOを使ったセンサープロジェクトに取り組みたい場合、エントリー向けのモデルでも十分対応できます。
「Raspberry Pi Zero 2 W」や「Raspberry Pi 3 Model B+」といった、消費電力が低くて安価なモデルがおすすめです。


価格重視ならどれを選べばいい?
とにかく安くラズパイを手に入れたい場合は「Zeroシリーズ」が最有力ですが、性能面から拡張性にはかぎりがありますので、用途を限定している場合におすすめです。
Pi 3やPi 4の中古を狙うのも手です。特にPi 4(4GB)は、性能のわりに価格が落ち着いてきており、コストパフォーマンスに優れています。
買い時はいつ?価格が下がるタイミングと注意点
Raspberry Piは「どのタイミングで買うか」によって出費が大きく変わる製品です。特に新モデル発売時や在庫調整期には価格が不安定になりがちです。
焦って買うと、定価の1.5倍以上の価格でつかまされるリスクもあります。
半導体不足の時期には値上がり傾向が止まりませんでした。
ここでは、価格が落ち着きやすいタイミングや、逆に高値で買わされやすい時期について整理しておきます。
値崩れが起きやすい時期
新モデルが登場した直後、旧モデルが在庫処分されることで一時的に値下がりすることがあります。また、年末年始やAmazonプライムデーなど、大型セールの前後には周辺機器とのセット商品が割安になることも。
逆に買ってはいけないタイミング
新製品が発表され、入荷が不安定な初期のタイミングは最も注意が必要です。初動で欲しがるユーザーが殺到し、転売価格が一気に跳ね上がるため、1万円以上高くなることもあります。
新品と中古、どちらが得か?
ラズパイはシンプルな構造ゆえ、中古品でも動作に問題のないことが多いですが、GPIOの破損や電源端子の劣化には注意が必要です。
また、技適のあるモデルであるか、基板に改造が加えられていないかなど、安全面のチェックも忘れずに。
まとめ:ラズパイ価格の理解が、無駄な出費を防ぐ鍵
Raspberry Piは「安価なコンピュータ」というイメージがある一方で、購入先やタイミングを誤ると大きく割高になってしまうこともあります。
今回ご紹介したように、値段のバラつきには正規価格との乖離、流通経路、品薄の影響など複数の要因があります。
用途に合ったモデルを把握し、安心できるショップで購入することが、コストを抑える一番の近道です。
Amazonで比較的安定した価格の商品が販売されることも増えましたが、初めてラズパイを購入する方は、Amazonや楽天などの価格だけで判断せず、国内正規代理店や公式ショップの価格もこまめにチェックしてみてください。



「このスペックでこの値段なら納得」と思える1台に出会えることが、ラズパイ生活の第一歩になります。
気になった方はぜひ確認してみてください!
ここまで見ていただき、ありがとうございました!